本日は、数字の6についてのお話しです。
最近、聞いた話です。
もうすでにご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、少しお時間をください。
1.想像してください。
あなたは、電車に乗っています。
一人ではありません。
最低あなた以外のお客さんがお一人でも結構です。
足を動かすこともできないような満員電車でも結構です。
適当に、十人、とか二十人とかの人数でも、もちろん結構です。
お好きな状況を浮かべてください。
実はあなたの周りにいる人すべてが、あなたのお知り合いなのです。
エルデシュ数という言葉をご存知ですか?
これはハンガリーの数学者ポール・エルデシュという方にちなんだ名称です。
このエルデシュという人物、生涯に渡って数学の研究をし続けてきた方なのですが、この方自身は、賞を取ったこともなければ、実益のある成果を残してもいないのです。
しかし、全世界の数学者が彼を崇めております。
2.それはなぜでしょう?
この方、大変お心の広い方で、研究をするにあたって、世界の名のある数学者の元へ行っては、自ら費用を拠出し、数学の研究をし続けたのです。
そう、単独ではなく共同研究をしていたのです。
その数があまりに多く、優に五百人以上はいるのでは、と言われています。
その中にはノーベル賞を初め、数多くの栄光ある受賞者がたくさんいます。
しかし、エルデシュ自身は、そのような賞レースには全く興味を示さず、ひたすら数学の研究をし続けました。
彼は「数学を辞めるのは、死ぬときだ」という言葉を残したとも言われています。
そして、その言葉通り八十三歳で尽きるまで数学を研究し続けたのです。
3.さて、話を戻しましょう。
無作為に乗った電車のお客さんすべてがあなたのお知り合い-これはどういうことかといいますと、なにも直接のお知り合いではなく、知り合いの知り合いの知り合い……
いつの間にか、ご自分の元に戻ってくるという意味なのです。
エルデシュ数とは、エルデシュはあまりの多くの数学者の知り合いが多く、間接的にエルデシュに関わった人たちは、皆お互いを知っているということなのです。
要するに今あなたの横にいる方、最低6人の6乗人までの間に、間接的なあなたのお知り合いということなのです。
あなたの頭の中に最低6人を思い浮かべれば、世界中どの人ともつながりがあるのです。
頭に浮かんだ最初の6人が、それぞれまた6人を浮かべます。その6人がそれぞれまた6人ずつ浮かべ……
6×6×6×6×6×6
皮肉にも6という数字は、キリスト教では、忌まわしい数字と捉えられています。
インターネットのURLで使われる、http://www. のwwwはヘブライ語で666を意味します。
4.まるで、世界は6で支配されているようですね。
さあ、なにもオカルト的なお話をしようというわけではありません。
要するに、まったくの赤の他人も回り回って、自分の知り合いになるということを知って欲しいだけのことです。
そう思うと、
最近すぐキレる人のことがよく話題に上がりますが、キレて人に危害や迷惑を被るようなことをしても、「アイツ、友達の知り合いじゃん」なんてことに為りかねないのです。
「人類みな兄弟」とは、満更間違いではないフレーズなのかも知れません。
なお、芸能界にはケヴィン・ベーコン数というものが存在しているといいます。
ハリウッドのベテラン俳優ケヴィン・ベーコンは、その関わった作品数が余りに多く、芸能人は必ずケヴィン・ベーコンの知り合いというものです。
実は、このケヴィン・ベーコン数は、日本の芸能人にも当てはまるそうで、日本で活躍している芸能人であっても、6人の6乗人の中に、必ずケヴィン・ベーコンの名前が挙がると言われています。
さあ、あなたも明日から、いや今日から「隣人に施しあれ」の気持ちを持ち始めてください。
きっと世界は良くなるはずです。