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契約ライターによる多ジャンルブログです。様々な話題を混ぜて自由に書かせてもらってます。少しでも皆さまの暇つぶしになれるよう一生懸命暇を潰していきますのでよろしくお願いします。ふらっと来て頂ければ幸いです。

個々を見失わないで。~隣の芝生が青く見える転職の落とし穴~

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先日、工場で長年勤務していた友人のAはネット・ビジネスに憧れ、会社を辞めました。
「自宅で仕事ができるのは素晴らしい!」と、見よう見真似でネット・ビジネスに参入した彼は、朝からオークション、アフィリエイト、FX、投資、YouTube投稿など、思い付く範囲で精力的に仕事をしておりました。
対して、友人Bは、長年車のディーラーに勤めておりましたが、やはりこちらも「人と会話すること、商談することに苦痛を感じる」という理由で、ディーラーを退社。彼はライン勤務のある工場に再就職しました。
「人と会話をしなくていい、ラインは最高!」と、彼は慣れない夜勤にも積極的に志願し、黙々と仕事をこなすようになりました。
また、別の友人Cは、実家が建築業を営んでいるということで、実家の仕事に就いておりましたが、もっと外部の人と接したいという理由で、コンビニでバイトをすることになりました。
 

 




大人になれば、仕事に就くのは当たり前なのでしょうが、やはり自分に合わない仕事は苦痛なのでしょう。皆、挫折を繰り返し、自分にとっての最適な道を探し求めるのでしょう。

しかし、人間には意思とは別に潜在意識という本能の近い思考があります。
数ヶ月後、実はこの三人の近況を尋ねてみました。

友人Aは、「一日中、パソコンの前に座っていると鬱になるワ」と言って、もとの職場に戻ったそうです。職場も快く迎えてくれ、「二度と転職はしない」と心に誓ったといいます。

友人Bは、慣れない夜勤を続けたために体を壊してしまったそうです。また、黙々と口を閉ざしたラインの仕事をしていると気が狂いそうになると言っており、間もなく今の職場を辞める予定だと言っておりました。今まで人と話す仕事だったので、一日中、話し相手がいないことが彼にとっては想像以上の苦痛だったそうです。
私が彼に電話を掛けたときも、人と会話をしたいとい欲求に駆られているといい、一方的に長時間愚痴をこぼしておりました。

一方、友人Cは赤の他人と話すことがこんなに苦痛だとは思わなかった、とこぼし、結局はメインの仕事は実家で、夜間の数時間だけをコンビニでバイトすることになったと言っておりました。

人は転職することもあるでしょう。日本は職業選択の自由が保障されています。昔のように終身雇用ありきで無理して一つの仕事にしがみつくことはないでしょう。しかし、その選択の多さで人は自分にとっての正しき道筋が見えていないことも事実です。

ネットが流行っているから、自分もネット・ビジネス。人と話さなくていいからライン勤務。実家の仕事がイヤだから、とりあえずコンビニといった、安易な決め方で仕事に就いても長続きせず、挫折を繰り返すだけでしょう。

人には向き不向きがあります。周りの流されることなく、自分の就くべき仕事を思案してみましょう。

一日パソコンの前に座っていることが心地良く感じる人、ラインで黙々と作業することが好きな人、見ず知らずの会社に飛び込み営業をするのが得意な人、人前で話すことに快感を得る人、車の運転が好きな人……。みなそれぞれです。

今、日本は経済的にも停滞気味です。それは単に給料が低いとか、モノが売れないとか、そういうことだけではないのではないでしょうか? つまり、上辺だけの情報で、自分の意図しない仕事を続けることで、仕事に対する覇気もなくなり、技術の向上もなくなることで、売れるモノ、売れるサービスが減ってきているからではないでしょうか?

要するに、モノもサービスも、雑になっていているということです。これも経済が回らない理由の一つではないでしょうか?

仕事を就くという選択は、とても重要なことです。企業名も、給料の額も、福利厚生も、将来の安定も勿論重要です。しかし、個人がやる気なれる仕事に就くといことが最も大切で、なおかつ、停滞気味の世の中を上昇させることの近道なのではないでしょうか。