経営コンサルティングの目から見て、傾きかけている企業、会社、商店の回復に仕方について考察します。
これをお読みになる貴方が、経営のトップか、従業員の一人かで、感じ方は異なるかも知れませんが、第三者の目から見た経験をお伝えしたいと思います。
回復は、三種類に分けられます。
➀V字回復できる会社
➁緩やかに回復する会社
➂どうやっても回復できない会社
まず、見極めるのがその会社にある資源です。資源というものは、何もお金だけではありません。トップ(一般的には社長)が持っている情熱(やる気)、スキル、経験値、雰囲気、接客態度です。そして、社員の雰囲気です。
➀V字回復できる会社
このような会社は、上記資源を持っている場合は、その使い方が分からないだけなので、使い方さえ、分かれば再建は非常に速くなります。
このような会社の場合は、一生懸命が空回りしていることが多いので、短期・長期の計画を立てることがまず重要です。頑張りすぎて、一日一日を燃え尽きてしまうタイプの会社です。
なので、このような会社であれば、綿密な計画を立て、妥協なく実行を行なえばすぐに立ち直すことができます。
アクセルとブレーキさえも、計画に入れることです。
➁緩やかに回復できる会社
このような会社の特徴は、トップの個性が強すぎ、我流を通そうとし、社員の提案が通りにくい会社です。
なまじトップにスキルと経験があると、新しいスタンダードを取り入れようとしないため、急激な回復は見込めません。なので、このような会社には、1つの企画をやり通してから、次の企画を提案するという方法をとりましょう。
最初は時間が掛かるかも知れませんが、徐々にスピード感がついていき、そのうち同時に複数の企画をこなすようになれば、回復まで、それほど時間は掛からないでしょう。
➂回復できない会社
トップの情熱が薄い会社は、のれんに腕押し状態なので、どのような提案をしても不可能です。泥船から下りるか、一緒に沈むか、厳しい選択となります。
イヤ、それでも、どうしても回復させたい! ということであれば、企画云々を考えるのではなく、いかにトップの心に火を付けるか、ということが最優先となります。
このような会社の特徴は、何かをきっかけにトップの心がここに在らず、ということが多いのです。きっかけを探る必要もありません、人間ですから、精神的なこと、肉体的なこと、病気やケガなど、何でもあり得ます。
原因を探ることで、逆に人間関係を壊し、トップが自暴自棄になって会社を潰すこともあります。なので、原因を探るのではなく、情熱を持たせる方法を考えましょう。
これをお読みの貴方が経営のトップそのものかも知れません、であれば、心が折れた原因がなんともならないのは一番よく分かっているはずです。もし、貴方が会社を存続したいのであれば、その原因のことは忘れ、新しい船に乗換えることを考えて下さい。貴方が乗る船は泥船ではなく、新品のクルーザーなのです。